夏休みの間だけ髪を染めたかった
生徒会で文化祭の準備に出てたり、部活に行ってたりで、結局できなかったけど、夏休みの間だけ髪を染めるとか、ネイルするとか、そういうJKをやりたかった。
いっときでいいからくそマジメな自分を捨てたかった。実際は作業着で汗流しながらカンバン作ってたし、親や先生に怒られることもなかったし、夏休みって言ってもはっちゃけられなかった。
結局そのまま夏休みが終わって、二学期になって、文化祭も楽しんでいる人たちは裏方の仕事意識していないんだろうなって僻んで(裏方意識しないでいいくらいに安定してたってことだっただろうけど)、文化祭終わってあ~あってなっちゃって、グダグダと冬を過ごしてまた次の年になってしまった。
だから楽しそうに遊園地に行ったり街に出かけたり旅行したりする同級生がめちゃくちゃ嫌いだった。
「嫌いってことは羨ましいってことだよ。自分もやりたいけど出来ないから嫌うんだよ」って最近話してもらったけど、その通りだった。羨ましすぎて大っ嫌いだったし、自分もやりたいって思ってるくせにやれなかった自分も嫌いだった。
もうJKには戻れないけど、せめて今は自分の「嫌い」っていう感情をなるべく無視しないようにしようって思う。